#40でウェブ上での「エンタテインメントの細切れの消費」について語る、ということに絡めてAttention Deficit Disorder(注意欠陥障害)という障害について言及しましたが、WSJ(これまた#39でネタとして登場)の"Why Getting the User to Generate Web Content isn't Always Progres"という論説(フリー)に、以下の一文が載っていました。
It is an odd state of affairs when books or movies need defending, especially when the replacement proffered by certain Web-oriented companies and their apologists is so dismally inferior: chunks and links and other bits of evidence of epidemic ADD.
あまり上手い訳ではないですが、一応日本語にしますと:
「本や映画(の価値について)弁護しなければいけないというのは妙な話である。特に、ウェブ系の会社とその擁護者達がその(本や映画の)代わりを勤めると主張しているものが、(コンテンツの)細切れやリンクといった、伝染性の注意欠陥障害の現れでしかない、非常に劣ったものであるというのに。
この一文では、YouTubeに代表されるUser Generated Content=UGC=一般ユーザー提供の「コンテンツ」(マッシュアップ、面白映像等)の流行に対し「誰でもクリエイターになれるとは言われているが、質の低い、時間の無駄ばかりが蔓延しているじゃないか」といったことを主張しているのですが、上の一節ではそういったUGCを「流行性ADDの症状」だとしています。
私が#40で取り上げた例文の最後で、自分の情報や娯楽の消費の仕方、作業の仕方を「皆ADDにかかっているのではないか」と言ったのですが、ここではその消費対象を提供するユーザーが「ADDにかかっている」と切っているわけですね。妙なsynchronicityかな、と思ったので取り上げました。
UGCが玉石混合、しかも今の所石の方が圧倒的に多い、ということについては同感ですが短時間で(しかも多くの場合無料で)得られる娯楽性・知的体験としては下手なプロの作ったものよりも一分あたりの効用は高いんじゃないかな、という気もします。さらに、参入障壁の低さゆえ、これからクリエイトされる量が飛躍的に増えることが予想されるわけですが、そうやって氾濫するオプションの中で視聴者を掴むことのできるものが出て来たとすれば、それは相当磨かれたもの(まあ、「たまたま誰かの面白いアクシデントを撮影した」といった、偶発的な要素にも左右されるのでしょうが)になるのではないでしょうか?これについては、こちらでも似たようなことを書いている人がいます。
ところで大変急な話ですが、来週の火曜日から日曜日まで東京に所用で滞在することになりました。出る前にもう一回キャストが出来ればよいですが…それとも録音機持ち歩いて「旅先キャスト」やってみるかな。
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